tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日本の良識があきれる「カジノ法案」強行採決

2018年06月16日 11時26分01秒 | 政治
日本の良識があきれる「カジノ法案」強行採決
 昨6月15日、衆院内閣委員会で「カジノ法案」の採決を与党が強行し、自民、公明、維新の会の賛成で、採決されたという報道がありました。
 「強行採決など考えたこともない」と言い張っている安倍総理ですが、これもご意向忖度の世界でしょうか。

 安倍さんは「カジノを含むIRを持つことが、日本が観光先進国になるための条件」と言っておられるようですが、カジノが無ければ観光先進国ではないなどと考えている人が日本人の、良識派の中にどのくらいいるのでしょうか。

 かつて「 カジノで観光客を・・・?」を書きましたが、まともな観光客は、われわれが海外旅行に行くのと同じように、日本の自然や社会、文化遺産、日本の伝統文化に根差す多様な文物に触れたくて日本に来るのでしょう。

 日本文化を本当に理解した宰相であるならば「世界に誇る日本の観光資源は日本の伝統文化そのものの中にある」ぐらいのことは言ってほしいものです。
 それでこそ、市井の日本人も、日本の観光立国に自分も貢献しようという(貢献できる)という気になるのではないでしょうか。

 一方、野党の反対論も、殆どがギャンブル依存症関連ばかりで、文化的な香りのする反対論がほとんど出ないのも、何とも情けなく感じるところです。  
 今の政治家というのは、日本の伝統文化などには関心のない人々ばかりなのでしょうか。
 これからも日本の生きる道は、自然との共生を含め多様性の共存を実現してきた日本の伝統文化をベースにした日本らしい国造りではないでしょうか。

 冒頭に戻れば、射幸心のあだ花のようなカジノ法案を「強行採決」までして押し通そうとする選良たちは、日本をどんな国にしたいのでしょうか。
 これからの日本を作るための作業をされる国会議員の方々です。「温故知新」ではありませんが、将来を創るためには、過去を学ばなければならないというのは、恐らくご存知でしょう。

 日本人の経済観念の中で特徴的なのは、日本人が、「あぶく銭」と「額に汗したカネ」とを識別する知恵を持っていたことではないでしょうか。
 そしてそれが、ギャンブルなどで稼いだカネは卑しいものとし、勤勉な「モノづくり」などを通じて社会に役立つことで得られるカネを善しとしてきました。

 こうした日本人の意識が、今日までの我が国の経済建設に、いかに重要な役割を果たしてきたという歴史をもう一度思い起こして頂きたいと心から願う所です。

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